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Aug 22, 2015

JUN 88

Around April, May and June 1988
Kodachrome 200 with Nikon FE2 and Ai Nikkor 50mm F1.8S
scanned with OpticFilm 8200i Ai (on SilverFast Ai Studio 8.5.0 r7)

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※Photographed by K.K.

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通院のない今週末。とはいえ猛残暑の中を出歩く気にはなれず、さりとてフィルムスキャンの手習いは怠りたくなく…と
いうわけで、久しぶりに紅茶箱のコダクロームスライドに向き合う。

東洋現像所の紙マウント裏の刻印は「JUN 88」だが、当時の例によって数ヶ月かけて撮りきった後、新宿西口ヨドバシ
に預けてプロセスされた年と月が刻まれている。


暮れ泥む富士と、現在とは全く異なり特徴的だった新宿副都心の高層ビル群を撮ったのは、池袋西武百貨店の屋上。


今で言うなら「ヘン顔」ポートレートは、シュルレアリスム写真家マン・レイのコレをもじったつもりで、中野新橋の社宅へ
遊びに来たKくんと、瞬きしながらお互いを撮りあったもの笑


庭に佇むベスパは、マイ・ファースト・バイクである台湾製125ES。この前年の夏、港区のバイト先の近くにあった老舗
輸入代理店へ駆け込み、「コレください」状態でローンを組んで手に入れた。

1960年代に初めて日本にベスパを輸入し、1979年から1980年にかけて日テレ「探偵物語」に工藤ちゃんの白いベスパ
を提供したその老舗が、当時すでにイタリア・ピアジオとの輸入代理店契約を失い、「イタリア純正」を謳うステッカーを
貼られたベスパは、大阪の輸入代理店と傘下の小売店でしか手に入らなくなっていたことを知ったのは、乗り始めて
半年ほど経ってからのこと。

以来、不条理なコンプレックスを抱えることとなったが、このコダクロームを撮り終えた翌月、早稲田鶴巻町に大黒屋
オープン。足繁く通ううち、ベスパ業界の様々な事情を耳にするようになる。港区の老舗代理店はライセンス生産先各国の
中でも優秀だった台湾ベスパの外観をクラシカルにカスタマイズして供給していること、「イタリア純正」ベスパの多くは
電装が相変わらず6Vでポイント点火だったのに対し、12VマグネトーにCDI点火であり、クランクシャフトがより大径で
あるなど、台湾ベスパの方が信頼性が高いことを知るに至り、コンプレックスは雲散霧消した。

実際、この年のGWにSR400のY氏とSRX-4のN氏にくっついて湘南までツーリングした際のキャブのボコつきを除けば
ほぼ、ノントラブルと言ってもよかった。点火プラグがカブるとかクラッチワイヤーが切れるなんてことは、P200E
乗り換えるまで経験することがなかった。

スカートの黄色いPENNZOILのステッカーは、バイト先で駐輪中に誰かに付けられたキズを覆い隠すためのもの。


庭の楢の木は、秋が来るたび夥しいドングリを実らせ、冬には大量の落ち葉を降らせていた。

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