フロンティアだった。
On April 12th
Nikon FM3A, Ai Nikkor 28mm F2.8S and FUJICOLOR 100,
scanned with OpticFilm 7600i Ai
熱から醒めて三日目の土曜の朝、定例の東船橋病院通院の身支度をしながら、二週間ぶりのフィルム撮影だ団地だ!
…と浮き足立っていたのは憶えている。
Ai28/2.8Sに付け替えたFM3Aに買い置きのフジカラー100の最後の一本を装填するとき、いつもそうするようにDXコード
によらずフィルム感度ダイヤルを確認すると、何とISO200に指標が合っていた。二週間前の桜は、夕暮れ時覚悟だった
のでC200を詰めて行ったのだった。実際にそのときのネガスリーブを確認した上でキャプションを訂正。…それにしても
一週間前、生姜湯で悪寒を和らげながらスキャンした際、ドライバのパラメータは"Fuji Reala 100"のままだった。それで
無理くり何とかやっつけてしまったわけだが、今見返すと諧調に乏しい写真になっている気がする。気づけよ>じぶん。
1980年代の一時期のニコン手巻き一眼レフは、フィルムカウンターが1を示すまでは1/90秒とか1/250秒でシャッターが
切れる仕様だったが、2001年のFM3Aで先祖帰りし、再びフィルム装填時のシャッターダイヤル位置を意識する必要が
生じた。だからその朝、1のひとコマ前まで巻き上げるためにシャッターダイヤルを"A"から"4000"にひと目盛り回して
シャッターを切ったことも憶えている。…だが一本撮り終え巻き戻し終わった後で、「あらららら、ぜーんぶ1/4000秒で
シャッター切っちまってたよお…orz」と凹んだのは、杞憂だった。M店長、お騒がせしてホントにごめんなさい。
アレは一体なんだったのか?あのときまだ熱があったんじゃないか?とかいうのはさておき、東船橋病院の通院終了後
高根台団地の未踏領域を目指して谷を下り丘を上った。住宅公団当時の案内図によれば団地中央部付近にも、緩く
孤を描いて二列のボックス型ポイントハウス群が立ち並ぶ界隈があるのだ。
行く手に垣間見えるポイントハウス群に胸は高まりつつも、その背後の書き割りのように開けた空とそこに見え隠れする
数本のクレーンの姿と音に抱いたよからぬ予感…果たして、それは当たった。ポイントハウス群は暮らしをたたえたまま
一列のみが姿を留め、その背後はフェンスで仕切られた「まだ何もない場所」。その一列がまさしくフロンティアだった。
…歪なブーメランのような形をした団地の、およそ左半はすでに喪われてしまった、ということなのだろうか。
On December 7th, 2013
Nikon FM3A, Ai Nikkor 28mm F2.8S and FUJICOLOR C200,
scanned with OpticFilm 7600i Ai
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