面白い…と言ったら不謹慎か?
活火山に指定されていない火山も、わずか百数十年前には活発に噴火して
いた可能性のあることが、古い絵地図に書き込まれた噴煙の様子などから
分かってきた。また、桜島にほとんど噴煙が描かれないなど、現在とはやや
異なる火山の様子も描かれている。
:
活発に活動していた浅間山は十九世紀前半の約五十年間は噴火記録がない
が、この間に新たに編さんされた絵地図だけには噴煙がなかった。「絵図は公
文書として描かれておりそれほど荒唐無稽(むけい)なものではなく、検討の
価値があるのはないか」と及川さんは話す。
歴史資料を用いた火山研究に詳しい小山真人・静岡大教授は「国絵図は重要
な史料だが、必ずしも科学的な視点で描かれたとは限らない点に注意が必要
だ。単に火山を表す記号として噴煙が描かれる場合も考えられ、文字史料など
で裏づけをとる必要があるだろう」と指摘。これからの検証も必要だ。
小学校高学年の頃「火山萌え」だった僕は、鎌倉時代くらいまでの書物には噴煙を上げる
富士のことが記されていると知ってコーフンしたものだったが、わずか三百年前に起きた
宝永大噴火という事実と、その痕跡たる宝永火口を目にしたときは腰を抜かした。
小御岳・古富士という"土台"があるらしいことはすでに知っていたが、それらを覆い隠して
聳え立っているとばかり思い込んでいた富士の山肌に、あんなに新しくて痛々しい傷口が
あったとは。
あのときのように凝り固まった価値観をぐらりと揺すぶる発見の果たしてありやなしや。
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