Rehearsal
…以前から、いつかココに入ってメシを食ってみたいと考えているが、やはり叶わぬのだろうか。
来月早々単身で西海岸へ飛ぶ母の下見に付き添い成田空港まで、これまでで最も長い区間を京成線に乗る。
先頭車両のガラス窓に張り付きっぱなしの三歳くらいの坊やが「かつどん駅♪」と呼んでいた勝田台を過ぎると
土盛りの上や堀割の中ばかり走る線路の両側は俄に広々と里山的な様相を見せ始める。再び家並みが現れ、
中層マンションなどの塊が見えると佐倉。ここから特急電車は各駅に停まり、次の駅大佐倉は名前とは裏腹、
改札口付近にしか屋根のないプラットホームのすぐ外に雑木林が迫る。ここまで京成津田沼から二十分ほど。
そこから先は延々と、下総の原風景たる"牧"のような世界が続く。異国の人々の多くが初めに目にする日本。
車内を見回すと、ふだん見かけない広告に目が留まる。女性スタッフばかり九人が素顔を晒す"女性探偵社"
とか、聞いたことのない街の映画館で上映される聞き覚えのない映画だとか…。
そんな風に、国際空港へ向かう高揚感やら緊張感…といった諸々の"ハレ"の空気みたいなものからは程遠く、
日常の延長にややユルい物見遊山的な気分を乗せたまま、さらに二十分ほど電車が走ると、そこは成田空港
第1ターミナルだった。
改札を出た先のチェックポイントをパスポートを提示して通過、右手のエスカレータを昇った先で左に曲がり、
エレベータを4Fで降りて右に曲がると南ウィング出発ロビー…と、コレは僕にとっても、年の瀬の十年ぶりの
渡航に備えたリハーサルだった。母は母で、ここのコンシェルジュまで辿り着けば安心だということが判り、
僕もひと安心。
スタバの店内からショッピングモールを見渡すと、まるで東京駅地下にいるような、日常的な感覚を覚えた。
津田沼まで帰り着き、母と「神楽坂つくし」へ。CATVのお店紹介で最初に知ったのは僕だが、予約するのは
これまで専ら兄だった。きょう初めて「弟ですが…」と、要領分からず席だけ予約したにも関わらず、しっかりと
お任せコースが仕立ててあって幸せな食卓に。大将は、実は気さくな方だった。
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