雨読
予報どおりに朝方で雨が上がったらコダクローム日和を決め込んでいたがそうはならず、
昼過ぎからは読書に精を出す。
おとといヨドバシアキバ上階の有隣堂で出逢った『もうみんな家に帰ろー! 26歳と
いう写真家・一ノ瀬泰造』を、涙しながら一息に読破する。
たまたま僕は、82年の遺骨発掘の際のTVドキュメンタリーを見ている。そのときはただ、
優秀な写真家の命が若くして理不尽に奪われた不条理を感じたに過ぎなかった。だが、
年老いた両親の思いが綴られた「アンコールワットへの旅」の結末から伝わる無念さが、
これほどまでに強く、僕に響いてきたのはなぜだろう?…このひと月あまりの間に我が
身に起こったことと無関係ではないと思う。
戦時中から写真を撮っていた泰造の父清二にも先立たれた後の2001年春から一年に
わたって続く「暗室日記」で泰造の母信子は、夫の一周忌と息子の写真展開催に向け、
二人の遺したネガを形にしようと格闘する。周りからも支えられながらの苦しくも幸せな
その日々に、人と人とが繋がることの有難さ力強さ、とりわけ家族のそれを改めて思う。
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