西高東低
東京へ向かう総武線が江戸川を越えるとき、左手の開けた先、丹沢山塊の上から顔を出す
富士は意外なほど大きい。その大きさは、何度見ても新鮮さを失わない。
東京都心から垣間見えたり、さらに西の三鷹や練馬に住んでた頃に目にした姿より大きく
感じられる理由はよく分からない。…あるいは、物理的に説明がつくのかも知れないが、
そのこと自体に僕はさして関心がない。
早々と寒気が弛み始めてご無沙汰の朝も多くなったが、ここ数日来気圧配置は再び西高東低、
今朝拝んだその姿は、殊更に大きかった。
五年前のきょう、介添えつきで立てるようにまでなっていた僕は、早朝に沼津を発ち、
兄の運転する車で市川へ向かった。
左腕も少しは動かせたが、手指は、まだ人形のそれだった。
途中立ち寄った足柄PAから父や母と見上げた富士の大きさを、はじめて重ね合わせた。
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