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Jun 22, 2006

Cutaway

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昨秋新調した左足用短下肢装具。いつしか底張りの踵部分が千切れ、気になっていた。
今朝、出社してから装具を外し置き靴に履き替えながら…、ふと思い出した。きょう木曜は、
市川リハビリ病院へ週に一度装具屋さんが出張ってくる「装具外来」の日だったと。
電話を掛けて確認すると、きょうは予約患者が少なく、いつもより一時間早く14時過ぎに
装具屋さんは帰ってしまう予定とのこと。
午後半休の開始時刻は13時45分。どんなに精一杯急いでも到着は15時を越えてしまう。
これではお話にならない。時間休暇の設定がない就業規則を疎ましく思いつつ、丸一日の
休暇を当日申請する形を取って午前中いっぱい働き、昼食を終えるとすぐ会社を出発した。

会社から東京駅までと同じく、本八幡駅から病院までもタクシーを飛ばす羽目になったが、
二台目の車内では興味深い話が聞けた。運転手さんによると、武蔵野線の市川大野駅は
最初この地点に出来る計画だったのが、ワケあって現在の地まで奥まって造られたらしい。
確保した駅用地跡と思しき公園や"駅前一等地化"を見越して建てられたに違いない
集合住宅群と商業施設
が、その名残なのだという。

…しかし、この収穫を除いては、金と時間と労力を費やし辿ってきた道のりだ。そうまでして
やってきて三ヶ月ぶりに主治医と顔を合わせているのに、底張りの貼り直しだけで済ます
のは馬鹿げている。思い切って、最近装具への足の収まりが芳しくないことを訴えてみた。
もしかしたらそれは、ナマ足で過ごす時間が一日のうちの大半になり、自宅と会社を往復
する間だけの装具着用では「エンジンが温まらない」状態なのでしょうか…という素人分析
も言い添えて。

主治医は僕の左足を抱えて足首を屈めようと力を込めにかかり、強張り具合を確認するや
日ごろ僕が努めてやってるつもりのアキレス腱伸ばしはまだまだ足りないと断を下す。
それは今後の僕の精進に委ねるとする一方、「足首の"ホームポジション"を確保しながら
自律を取り戻しつつあるその動きをスポイルしない…」という二律背反をトレードオフすべく、
技師に画像のような"踵の切り抜き"を指示したのだった。
「剛性が落ちて曲げやすくなる道理ですね♪…でも、その分だけ耐久性は落ちますよね」と
したり顔の僕に、主治医は苦笑い。

…フリーな平日昼下がりに寄り道しながら辿る家路、確かにしなりが増したのを実感する。
このところ気にかかっていた"ロボットウォーク"がいくらかまともになったようだ。

さらなる"肉抜き軽量化"を施してもらえる日を目指そう。

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