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Mar 07, 2006

アッという間だったんだな2

チェルノブイリ事故20年、放射線なお許容の90倍

「あの頃から二十年」という区切りを、またしても意識させられる。今後も生きていく上で
幾度となく迎えることになる節目の一つなのだが、ついこないだまで「あの頃から十年」
が精々だった身体感覚から、まだ抜けきれていない。
「子供だった頃から三十年!」なら、もうそれは自明の理として受け容れるしかないが、
「あの頃から二十年」と思うたび、まだ馴れることのできない距離感そのものに対して、
気が遠くなりそうになる。

山手線の電車が二十年で総入れ替えになったというニュースを目にした去年の春
以来、折に触れて想いを馳せている1980年代のできごとの上を、"区切りという隈取り"が
また一つ、通り過ぎてゆくのを見送る。まるで、地球の自転を追い越して軌道を周回する
スペースシャトルが、夜の世界から昼の世界に追いつき、また追い越してゆく映像のような、
それに似たイメージが、頭の中を過ぎる。

軽い屈託の中で過ごした十代後半をようやく終え、まるで憑き物が落ちたような気分の
僕の二十代が始まったばかりの頃、まさしく冷や水を浴びせかけるように、チェルノブイリ
原発事故は起きた。だから事実上、"僕にとっての80年代"は、"チェルノブイリ後の世界"
に重なる。
ニュースで第一報を知って釘付けになった深夜以来、刹那的な気分に囚われる日々が
しばらく続いた。とはいうものの、得てして気分がそれほど長続きはしない性質なのだ。
にもかかわらず、その後数年間にわたって刹那的な行動は続き幾星霜…現在に至るw

自らの来し方にばかり想いを馳せるつもりではなかった。

「広島型原爆500発分の放射性物質が放出された」とあるのを読むと、あの夜の震撼が
甦ってくるようだ。現在でも人が立ち入れない石棺内部には、消火作業中に放射線病で
命を落とした作業員の遺体が、そのままになっていると聞いたことがある。

誰も、彼に会いに行くことはできないのだと。

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