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Mar 15, 2006

病院と病院と沈丁花と

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神経ブロックされて退院してから約八カ月、短下肢装具の新調からちょうど半年、市川
リハビリ病院に行って主治医の診察を受けた。
奇しくもきょうは、四年前、片麻痺になって26日後に沼津の西島病院から移ってきた次の日
初めて受けたOTで、四週間近くだらんと開いたままだった左手の人差し指と親指だけが、
突然弱々しく曲がって輪っかを形作った、"オカモト記念日"でもあった。

「非常によろしい。よくなっている。臆せず動き回りなさい」というのが、主治医の見立てだった。
日頃やっている自己流のストレッチを披露したところ、「もっと、もーっと」と、左足をさらに後ろに
引いた体勢を取るよう促される。…一応、できた。キモチよかった。それは、会社の休憩時間の
片手間にやるには憚られるような、大きく派手なストライドのアキレス腱伸ばしだった。さながら
"下半身イナバウアー"w

いかにも「アタシはスギ花粉症です」と言わんばかりのマスク顔を除けば相変わらずなOTの
■■コさん、ばしばし僕の左腕を叩きながらwさんざめく。「あ、そうだ!」と■■コさんが言う。
一年前に辞めていった○○ちゃんと週末久しぶりに逢うのだと。…きょうという日に、四年前
僕の指輪っかを目撃したその人が話題に上る巡り合わせに「ほら…まだ繋がってる」という
想いを強くしw、くれぐれもよろしくねと伝える。

通院していた頃のように食堂に入り、B定食の食券を買って並ぶ。おかずををトレーに乗せ、
ご飯の盛られた丼と空の味噌碗を受け取り、寸胴鍋の前までやってくる。手伝いを申し出て
くれた傍らの看護師さんの手を借りることなく無事に味噌汁をよそい終え、空いてるテーブル
までトレーを運んで席に着くと、何と斜向かいに、OTさんたちを束ねる"AYU似"の主任改め
副課長さんがいた。
「あぁーらァー」と喜んでくれる。嬉しい。「フツーに働いてます」「クルマも運転してます」…と
これまで顔を合わせるたびに何度も告げたことをまた繰り返し尋ねられて答えるとまた喜んで
くれる。嬉しい。浮世離れしていた入院・通院当時、ホントにそう思って「AYUに似てますね」
と言ってしまったことがこんなに尾を引くなんてw

帰宅後、こんどは電車で出直し、飯田橋の病院まで行って父に面会する。抗癌剤の投与後
数時間経っていたが、別段どうということもない風情で頼もしい限り。真新しいパジャマ姿で
相撲中継を見ていた。

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外堀沿いの植え込みには沈丁花が沢山咲いていたが薫りは弱く、ちぐはぐな気がした。
津田沼まで帰ってくると、見えない姿とは裏腹に強く薫っていた。

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