ヘンな春
友人が出演する芝居を観に、池袋の東京芸術劇場まで行った。"学校廻り"ではない
本公演の舞台に立つのは初めてということだったが、板の上でちゃんと「生きていた」。
そのことだけでも収穫だったが、芝居そのものも、去年の夏に博品館で観た新撰組モノに
比べれば、まだ楽しめた。今回の舞台は明治初期だから、男優陣がマゲ結ってなくたって
ガマンして観ていられたし、主役と父役の二人が居並んだときの、とうてい同じ人間同士
には見えない顔の大きさのコントラストをはじめ、随所にスペクタクルも見られた(笑)
どこに座ってもよく見えるゆったりとした座席というのは、今となってはとても有り難い
仕合わせなのだ。だが、それゆえにスポイルされ、"味わえないもの"があることに対して
もどかしさを感じてしまう気がするのは、きっと、単なる感傷だろう。
せめて数千円払うのなら、「かつて花園神社に現出した"サーカス"の興奮をまた再び」
などという思いが、毎度ながらアタマの中をよぎる。だが、そんなことが叶うはずもない。
だいいち、仮にそんな場に身を置いたとして、僕はそれを受け止めることができるだろうか?
ところで、歩くと汗ばむ陽気の中、池袋西口広場には疎らに咲いている桜があった。だが、
行き帰りの車窓からはほとんど目につかなかったのではないか。錦糸町の先で地下に潜る
までの総武線沿線でも、丸ノ内線から望む小石川後楽園や茗荷谷界隈でも、この時期なら
お馴染みのはずの桜霞は皆無。
津田沼まで戻り、昨夕の桜を見上げても特に変化なし。このままだと、樹木としての"生理"
に悪影響が出たりしないのだろうか?たとえば、先に葉が出てしまうとか…
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Comments
大阪も桜全然です。でも、強引に桜祭りと称して横断幕をぶら下げている所もありましたね。
堺の方は五分咲きらしいのですが・・・
まあ、入学式近辺に満開でしょうから、本当はそういう時期に咲くのが生理的現象なのか?
Posted by: ika | Apr 04, 2005 10:20
何だか「ぼわぁーっ」というカンジには、なかなかなれない春景色ですよね。
そういう要素が今のところ欠けているから、「一度も米のメシを食わずに一日を終えようとしている…」的違和感があります(笑)
まぁ、待てばいずれ…なのかもしれませんが。
Posted by: USHIO | Apr 04, 2005 12:26