久しぶりに呼ばれる
今朝、神谷町の駅から会社までの道すがら、桜田通りの歩道で、後ろから声をかけられた。
「うっしー」
二十歳ぐらいの頃からなぜか、僕のあだ名はコレになった。自らそう名乗ることはないが、
あだ名で呼ばれるときはたいていコレだ。
そういえば、小学生の頃などは専ら「うっちゃん」だったのだが…(笑)
閑話休題。
不思議なことに、そう呼ばれた刹那、声の主が誰なのか分かった気がして、その直感を
疑わないまま「あぁお久しぶりです♪」と応じながら振り向くと、まさしくその人だった。
かつて、某電機メーカーからうちの会社に数年間出向していたことがあり、確か五年ほど
前まではよく一緒に呑んだ、十歳年上のその人と顔を合わせるのは何年ぶりだったろう?
それこそ、五年ぶりだったろうか?その人がなぜ今ココに?と見当はつきながらも問えば
やはり、最近佳境のとあるプロジェクト絡みで一時的に呼び戻されたとの由。しばらくは
こちらに通うことになるらしい。
五、六年前、僕が抱えていたある厄介ごとについて、よく相談したのはこの人だった。
相談…というよりは、一方的にこちらが話し、相手の方は、肯んずるところは頷き、そう
でないところには鋭くツッコミを返してくる、そんなやり取りだったように思う。
おかげで、精神的に追い詰められることなく、曲がりなりにもプレーンな状態でいられた。
その当時の厄介ごとも今や、雲散霧消したと言っても過言ではない…。
「…よくなってるんじゃないの?」
「もうじき三年になるんですけど、自分的にはまだまだなんですよねコレが(苦笑)」
飯倉交差点経由で上り坂を辿るのか、それとも雁木坂の石段を昇るのかと尋ねられるが、
いつもどおり雁木坂を選んでともに進む。
「酒…は、止められてるんだったっけ?」
「いえ、それはゼンゼン。足元にさえ気をつければヘーキです」
「分かった。じゃ、またね♪」
「ハイ、じゃあ、また♪」
そう言葉を交わして横断歩道のところで別れ、それぞれ別の建物へと向かうのだった。
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